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【ついに漂い始めた加齢臭ですが、何とかして若く見られたい!】

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あんなに嫌っていたオヤジの臭いがついに自分から漂い始めてしまいました

現在私は38歳の中年男性なのですが、出来るだけ職場でも若く見られたいと常々思っていて、食べ過ぎ飲みすぎをしないように生活において常に節制を心がけています。そのかいあってか、実年齢を言うと「わあ、若く見えますね!」と返されることも多く、特に若い女性などにそのように言われると色々期待してしまうというのか、この子、俺に惚れてるんじゃないだろうか?などとうぬぼれたことを考えてしまうといった日々を送っていました。

そのような邪心を持っている罰なのか、それとも性的な妄想をすることによる男性ホルモンの増大が原因なのか、あるいは単に年齢のせいなのかは分かりませんが、ついに恐れていた加齢臭が私から漂い始めたのです。
静かに座って仕事をしている時などは自分では特に気にならないのですが、席から立ち上がったり、振り向いたりするときに、何だかオヤジの臭いがするのです。自分の父親が職場に見学に来たのかな?と思ってしまいましたがそんな事があるはずもありません。臭いは私から発せられているのでしょう。

女子社員は遠回りして行く

最初は別の席に座っている誰かの加齢臭だろうと考えていました。実際、同僚は私と同年代でありながら、私のように若さにしがみつくことを早々に放棄し、不摂生な生活習慣を続け、醜く脂肪を蓄えた腹を揺すって仕事をしながら悲劇的なほどに臭い加齢臭を周囲に発散しているのです。彼らの禿げ散らかった頭皮にはギトギトの油が浮き、蛍光灯の明かりを痛々しく反射しながら同時に悪臭を振りまいていることが見てとれます。彼らの席の後ろを通るとウッと唸って息を止めなければなりません。というか、女子社員はそのエリアを通らないように遠回りしてコピー機の所に行くほどです。そんな彼らを私は内心で半分憐れみ、半分勝ち誇った心境で見ていたのですが、ついに彼らと同じステージに下る時が来てしまったのかと思いました。

人としての質が、一段下がってしまったのです。きっと女子社員は私の半径2メートルの空間には可能な限り立ち入りたくないと思うに違いありません。外見は若く見えてもオヤジ臭をさせていては「若く見えますね」なんて言えないでしょう。私はがっくりと肩を落とすと、その日の業務を粛々とこなしました。
しかし、そのままオヤジへの道を突き進んでいくのにはどうしても抵抗があります。外見はシャープさを保っているのです。まだ私は若いと、そう思いたい。加齢臭だけが邪魔なのです。どうにかならないものかと私は頭をフル回転させました。

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